注文住宅なら間取りは、自由に決められる。でも、設計士の提案が気に入らない?気に入ってたのに建ててみると不満が、こんなはずじゃなかったのにともう所をまとめてみました。

家が完成した瞬間は、誰もが満足しています。自分の家が手に入った!何にもまして喜びが勝ります。問題は、実際に住み始めてから少しずつ見えてくる「こうすればよかった」という後悔です。住宅の専門家として多くの家族の家づくりに関わってきた中で、間取りに関する後悔には明確なパターンがあります。これから家を建てる方に、その現実をそのままお伝えします。

後悔その1:収納の「量」より「場所」を間違えた

収納が足りないという後悔は非常に多いのですが、実態を深掘りすると量が足りないより場所が悪かったというケースがほとんどです。

たとえば、玄関から遠い場所にしかクローゼットがない家では、帰宅後にコートやバッグをリビングに置きっぱなしにする習慣が生まれます。結果として部屋が散らかり、せっかくの広いリビングが機能しなくなります。

使う場所の近くに収納を置く。当たり前のように聞こえますが、間取りの打ち合わせ中は「広さ」や「デザイン」に目が向きがちで、収納の位置まで細かく検討できていないことが多いものです。玄関横のファミリークローク、キッチン横のパントリー、洗面所横の洗濯物収納——これらは後からリフォームで追加するのが難しい箇所です。設計段階で、その家に住んだつもりである日の1日を頭の中でシミュレーションして、必ず確保してください。

後悔その2:家事動線が長すぎた

毎日の家事がこんなに大変だとは思わなかったという後悔も非常に多く聞かれます。特に家事動線は、小さなストレスが後から大きくなります。特に共働き世帯では、家事の効率が生活の質に直結します。

最も多い失敗が、洗濯の動線です。洗濯機で洗う→干す→取り込む→たたむ→しまう、というこの一連の流れが、家の中でどれだけ遠回りになっているかを、設計段階で真剣に検討した人は意外と少ないもの。洗面所と干すスペースとクローゼットが近い位置に集約されているだけで、毎日の負担が劇的に変わります。

キッチンとダイニングの関係も同様です。料理しながら子どもの様子が見えるか、食事後の片付けの動線は短いか。これらを実際の生活をイメージしながらシミュレーションすることが、間取り検討の本質です。買い物から帰ってきて、冷蔵庫にお肉、野菜などをしまっていく、ちょっとした飲み物を取りに行くのに、遠いとその度にイライラしてしまいそう。

そんな小さなイライラをなくしてください。

後悔その3:子どもの成長を想定していなかった

子どもが小さいうちは広いリビングで一緒に過ごせれば十分、と考えて個室を小さくしたり少なくしたりするケースがあります。しかし子どもは必ず成長します。

小学校高学年になれば自分の部屋で勉強したい、中学生になれば友人を連れてくる——そういった10年後、15年後の生活が、今の間取りで対応できるかを考えておく必要があります。子ども部屋を将来的に分割できる設計にしておく、あるいは書斎や多目的室を子ども部屋に転用できるよう計画しておくといった「変化への対応」が、長く住める家の条件です。

ただし、子供部屋を広くすると建築コストが上がります。子供部屋はなるべくコンパクトにが、現在のトレンドです。

後悔その4:音と光の問題を軽視した

間取りの打ち合わせでは、部屋の配置や広さに議論が集中しがちです。しかし実際に住んでみて初めて気づくのが、音と光の問題です。

寝室がリビングや道路に近く、夜中まで音が気になって眠れない。子どもが寝た後にリビングで話す声が筒抜けになる。南向きのリビングが夏場に暑すぎる。朝、寝室に日が差し込みすぎて目が覚める——これらはすべて、間取りと窓の位置を検討する段階で対策できた問題です。

特に気をつけたいのは、玄関と洗面所。これが薄暗いとせっかくの注文住宅が台無し。明るく爽やかなプランを考えてください。

成田市は空港に近いエリアも多く、航空機の騒音が気になる方向に窓を設けないことも重要な検討事項です。

設計段階で必ずやること

間取りの後悔を防ぐための最善策は、「今の生活」だけでなく「10年後の生活」を具体的に想像しながら設計に臨むことです。子どもの人数、働き方の変化、親との同居の可能性——これらを設計士に包み隠さず伝えてください。言わなければ、設計士は現在の情報だけで判断するしかありません。

当然ですが、老後もなかなか新しい住宅に引っ越しは厳しいものです。是非、1階のプランはじっくり決めてほしい。老後に2階にはあまり行きたくなくなるものですから。

間取りは、完成後に変えることが最も難しい要素のひとつです。だからこそ、設計段階での時間と議論を惜しまないでください。